猫のこと 9



f:id:minojix:20201013135628j:image赤毛の猫(左 8歳)と黄茶毛の猫(右 4歳)

 

 

 

 オス猫はもうすでに元気に回復。

しかしここまでの時の流れで毎日顔を合わせているもんだから、人間の自分にも心を許す素振りが見えるようになってきました。

 

 ある日いつものようにオス猫に外に出るよう促したとき、

 

ああ、あの時、

 

ベランダで そのオス猫が少し離れた位置に座り、私をじぃっと見つめて 

「どうしてあの子は良くて、僕はだめなの?

僕はここにいたらだめなの?」

と、訴えるような眼差しに私は射抜かれもう降参したのです。

 

朝方の日差しに目を宝石のように輝かせた美しい毛並みのキーマそっくりな子。

あの時の なんとも言えないオス猫の表情は忘れることができない。

 

 

 それ以来ずーっと一緒に今までなんとかやってきました。

 

オス猫の名はハチベエと申します。

あまりにもちゃっかりと うっかりと うちに溶け込んだから、ちゃっかり八兵衛。

 

 そして今日の今日までハチベエは キーマを守ることが自分の使命であるように 家の中、家の周りのパトロールを怠りません。

 

 今でこそ、人間の自分の近くで一緒に寛いだり、眠ったりしていますが、

当初ハチベエは決死の覚悟で、

キーマと一緒にいたいが為に、超絶コワイ人間(私)に近づき、何日もかけて頑張って恐怖心に打ち勝ってきたのです。