たまにお散歩にいくよ。雨降りそうなある日。
それは8年前、年で一番の酷暑が続く5月のある夕方、
フィッシュマーケット内にある、鶏肉屋さんの真正面で肉屋の兄ちゃんを見つめながら「肉くれーーーーー」と、沈黙のお座りをしていた、やせっぽちのそれはそれは小さい子猫を見かけたのです。
鼻の頭が真っ黒に汚れてる子猫。
通りすがりの私は子猫の写真を撮って家路へ着きました。
家で雑務に追われつつも、あの子猫のことが頭から離れない。
怯えた目でひとりぽつーんと佇んでいた、その姿が頭から離れない。
今頃どうしているんだろう、
ちゃんとごはん食べれたんだろうか、
安全な寝床はあるんだろうか、
母猫や兄弟猫も周りに見当たらなかった。
痩せた小さな子猫の写真だけ撮って
家で何の不自由もなく好きなだけ飲み食いしている私。
何やってんだろう自分。
明日の朝あの子を探しに行こう。